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家づくりでデザインを考え始めると、インスタやピンタレストでたくさんの理想の家が目に入ってきますよね。
でも、いざ自分の家に落とし込もうとすると、なぜかしっくりこなかったり、完成してみたら「なんか違う…」となってしまうケースも少なくありません。
そこで今回は、en’toの設計士・中村さんに「おしゃれに見える家づくりのコツ」を直撃!
プロが家づくりの現場で意識していることを、包み隠さず聞いてみました。
Q1. デザインの方向性は、どうやって決めていくんですか?
設計士・中村: まずはお客さんの好みを聞くところから始めます。
好きなジャンル、使いたい素材、色の系統。
インスタやピンタレストで「これが好きです」って画像を見せてもらえると、一番早いし、一番ズレが少ないですね。
——「具体的な画像がある」と、やっぱり進めやすいんですね。
設計士・中村:進めやすいのは確かなんですけど、参考の画像をそのまま再現しようとすると少し注意が必要で。
たとえば「この写真と全く同じにしてほしい」ってなった時、その写真はあくまで別の誰かの家なんです。
敷地の形も、部屋の大きさも、生活の仕方も違う。
だからそのまま再現しようとすると、その部分だけが浮いて見えたり、他の部屋との雰囲気がちぐはぐになってしまうことがある。
だから「なぜこの写真が好きなのか」を一緒に読み解くようにしています。
この色の組み合わせが好きなのか、この素材の質感が好きなのか、この空間の余白感が好きなのか。
とにかく一つずつ丁寧に深掘りしていきますね。
——逆に「どんな家にしたいか、まだよくわからなくて…」というお客さんもいると思います。
設計士・中村:もちろんいらっしゃいますね。
そういった方には、こちらからいくつかの方向性を提示してヒアリングを進めていきます。
たとえば、
「かっこいい家と温かみのある家、どちらが好みですか」「黒っぽい色と白っぽい色、どちらがイメージに近いですか」と伺って、「黒を基調としたかっこいい家にしたい」となれば、そのジャンルの写真をインスタやピンタレストからいくつか出して、一緒に見ながら絞り込んでいく。
好みがわからないという方でも、イメージ写真を10枚見れば「これは絶対違う」「これはちょっと近い」という感覚が自然と出てくるんです。
その「違う」「近い」の積み重ねで、好みや価値観の輪郭が見えてきます。
——ご夫婦でイメージが全然違う、というケースもありますよね。
設計士・中村:「白い家がいい」、「いや黒い家がいい」というように真っ二つに割れることも実際ありますね。
ただ、最終的に落としどころが見つからなかったことはないんです。
まず両方のメリット・デメリットをきちんとお伝えするところから入ります。
たとえば白と黒それぞれの特性や、将来的なメンテナンスのしやすさ、コストの違いまで含めて情報をお伝えしていくと、「じゃあその観点ではこっちかな」というように、見た目の好み以外のところで自然と落としどころが見えてきます。
どちらかを無理に諦めさせるのではなく、お二人の要望を両方拾えるポイントを一緒に探していく感じですね。
——設計士からの提案に対して、お客さんはどんなフィードバックをするといいんでしょう?
設計士・中村:「全部がなんとなく違う…」ではなく、「ここは好き、この部分はちょっと違う」と言っていただけると、次の提案でぐっと理想に近づけます。
たとえば「キッチンの色はいいけれど、床の木の色がイメージより明るすぎる」と言っていただければ、少し濃いめの木の色のサンプルをいくつか並べて見比べていただく、という進め方ができる。
好きなところが一つでも見つかれば、そこを起点に広げていけるので。
納得できないまま進めることはしないので、「なんかしっくりこない」と感じたらそのまま伝えていただきたいです。
そこから一緒に考えるのが、私たちの仕事ですから。
Q2. 「チグハグなデザイン」にならないために、プロが絶対に抑えているポイントはありますか?
設計士・中村: 大きく3つあります。色の使い方、ラインの揃え方、素材の合わせ方です。
——まず色から教えてください!
設計士・中村:色は基本的には3色までを目安にしています。
3色を超えてくると、一気にごちゃついた印象になってくるんです。
しかもその3色が”喧嘩しない組み合わせ”であることが大事で。
系統が近い色でまとめると、家具を置いた時に観葉植物の緑が際立ったりして、空間に奥行きが出てきます。
——ラインというのは?
設計士・中村:たとえば、リビングにドアがあって、隣に窓がある。
そのドアの上端と窓の上端の高さがバラバラだったり、ドアの枠が分厚いのに窓の枠は薄い、みたいなことが一つの壁面の中で起きると、「なんとなく気持ち悪いな」という印象になってしまうんです。
一個一個を見れば問題ないのに、並べて見るとちぐはぐに見える、という感覚に近いですね。
だから高さのラインを揃えて、枠の厚みも統一する。
最近は枠を薄く見せた方が、すっきりしておしゃれに見えるという声が多いですね。
——素材の話も聞かせてください。
設計士・中村:本物の素材と偽物の素材を同じ空間に混在させないこと、これは意外と見落とされがちなポイントです。
たとえばキッチンの腰壁に本物の木を貼って、天井は木目柄の壁紙、というケースがあるんですが、住宅に詳しくない方でも「なんか違う」と感じてしまう。
人って意外とわかるんですよ。
同じように、タイル柄の壁紙を洗面に使った時も、なんとなく「これ偽物だな」と感じてしまう。
——偽物素材は使わない方がいいということですか?
設計士・中村:そういうわけでもなくて、偽物は偽物で揃える分には問題ないんです。
本物と偽物が同じ視界に入る距離で混在すると、違和感が生まれやすい。
離れた場所で使うとか、色味を近づけて使うとか、あるいは広い空間で使うことでわかりにくくするとか、工夫の仕方はあります。
Q3. 建物のデザインが決まった後、インテリアはどう考えればいいですか?
設計士・中村: この点は意外と見落とされる方が多いんです。
注文住宅って壁紙もドアの色もキッチンも全部自分で選べるので、打ち合わせの段階でどんどん楽しくなってくる。
でもその一つひとつを「これが好き、これも好き」と選んでいくと、建物としては完成したけれど、いざ家具を入れてみたらごちゃごちゃになってしまった、というケースが起きやすい。
——それを防ぐにはどうすればいいですか?
設計士・中村:ベースの色はできるだけシンプルに押さえておいて、差し色をアクセントに一色入れるくらいにしておく。
そこに合う家具を選んでいって、家具で色をつけていくのが一番バランスよく仕上がりますよ。
キッチンや建具は一度決めたら後から変えられないけれど、家具は暮らしながら少しずつ変えていける。
だからこそ、変えられない部分はシンプルに押さえておく方が、長く住んでいく中でも飽きにくいし、模様替えもしやすいと思います。
——en’toでは、インテリア選びまでサポートしてもらえるんですか?
設計士・中村:カーテンの選定まではお手伝いするのが基本です。
希望があればダイニングテーブルの選定まで一緒に行くこともあります。
木の種類によって色が全然違うので、家の内装に合わせて選びに行きます。
その時点では建物はまだ完成していないんですが、パースで内装のイメージを確認した上で選ぶので、完成した時に「思っていた雰囲気と違う」というズレが起きにくいんです。
外構や、場合によってはテーブルを一から作るところまでご一緒することもありますよ。
——そこまでサポートしてもらえるとは思っていませんでした。
設計士・中村:家は建物だけで完成するわけじゃないと思っているので。
家具家電が入って、カーテンがかかって、外構が整って、初めてその家族の暮らしが始まる。
その全部に関われるのが、私たちにとっても一番うれしいことなので。
おわりに
インスタで見つけた好みのデザイン、頭の中に描いているイメージ、夫婦それぞれの譲れないこだわり。
家づくりへの気持ちは人それぞれ違いますが、どれも大切な理想です。
ただ、その理想を本当の意味で形にするためには、そこを一緒に読み解きながら、形にしてくれる人がいるかどうかで、家づくりは大きく変わると感じました。
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en’to(エント)は岡山県全域で注文住宅・セミオーダー住宅の提供を行う工務店です。
ご家族一人ひとりの価値観やライフスタイルを尊重し、
最善で最適な“ベストな暮らしづくり”をお客様と一緒に創り上げていきたいと考えています。
- 自分たちらしい家づくりをゼロから始めたい方
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ぜひお気軽にご相談ください。

